【ミス・ユニバース2019】ネットに蔓延する「外見叩き」への疑問/世界に存在感を示す日本人女性たち
世界に通用する現代女性とは、
外見だけでなく豊かな人間性・知性・自信に溢れている
美しさとは、何なのか。
先日、『2019ミス・ユニバース・ジャパン』のグランプリが決まった。
兵庫県出身の『加茂あこ』さんだ。
さて、今に始まったことではないが、
インターネットでは、行き過ぎた「外見叩き」を見ることがある。
理解されていない「主旨」
今回、見事グランプリに輝いた加茂あこさんについて、
Twitterやニュースサイト等で言及されているものの中に、
心ない発言をみることがある。
「外見」に対する批判的な発言だ。
ミス・ユニバースの選考基準は、表面的な美しさのみに留まらない。
冒頭に引用したのは、ミス・ユニバース・ジャパンの公式サイトの言葉だ。
もう一度、引用する。
世界に通用する現代女性とは、
外見だけでなく豊かな人間性・知性・自信に溢れている
公式サイトでは、さらに次のように続く。
スーパーモデルのようなビジュアルや立ち振る舞い、煌びやかな美しさ…
それは世界で活躍する女性に必要不可欠な要素です。
ですが表面的な美しさだけで女性の美を競う時代は終わりました。
現代社会における ” 本当に美しい女性 ” とは・・・
豊かな人間性と知性をもって人々を魅了し、
影響を与え自らの力で自立し社会で輝くパワーを持った女性です。
ミス・ユニバースの選考基準について。
このことは、大部分の方が理解していることだと信じたかったが、
「そうではない人も相当数、いるのだな」ということを思い知らされた。
ミスユニバースは外面に加え、知性・感性・人間性・誠実さ・自信・社会性などの内面を含めた多様な分野で選考される。
— ⓇⒺⓃ⚡︎ (@renrokubeans) August 23, 2019
顔の見た目の事だけ言ってる奴はそれこそ知性の無さを自ら露呈しているも同然。
恥ずかしいと思え。
これは世界的なコンテスト
日本が恥ずかしい国だと思われるぞ#ミスユニバース
本当にその通りだと思う。
ちなみに公式サイトではミス・ユニバース・ジャパンの
セミファイナリストの方たちの動画をそれぞれ観ることができる。
僕は加茂あこさんの動画と、Instagramの投稿も見た。
心ない発言をした人も、これらに少し目を通せば、
ニュースやSNSでチラ見しただけでは分からない
「美しさ」を感じることができるはず。
「外見至上主義」の日本
日本は、外見至上主義の人が多いように思う。
兎にも角にも綺麗になりたいだの、痩せたいなどの願望が強い。
自分自身も、他人に対しても、容姿について
「ジャッジする」癖がついている。
あなたの周りにも、いないだろうか。
何かと、「あの人は、美人」だとか、
「あの人は、かわいくない」だとかの発言を、会話の中で出す人が。
「褒める分には、いいんじゃないのか?」
と思ってしまう人がいたら、それは少し危ない考えかも知れない。
以前にも紹介したけど、こちらのツイートを見て欲しい。
誰かを褒める時、容姿について言及しなくても好意を表すことはできる。フィンランドやスウェーデンでは誰かの見た目について自分のものさしで一方的に褒めるのはけなすことと同じくらいネガティブな意味を持つ(文脈や関係性によってはOK)。感覚がよく分からないという人は以下を参考にどうぞ。 pic.twitter.com/61NWYfW1td
— mino (@minotonefinland) February 1, 2019
本当にその通りだと思う。
「細いね~」の例は、特に分かりやすい。
「褒めたつもりが逆効果」の恐れがあるから。
「本人は、太れないことを悩んでいるかも知れない」
少し想像力を働かせれば、この可能性には気づくはず。
「容姿について言及しなくても好意を表すことはできる」 について、
なんか似たような状況を見たことがある… と思っていたら、
以前にも紹介したNetflixの『クィア・アイ』だった。
メンバーの5人は、とにかく人を褒める!褒める!
「外見も内面もステキに改造」するリアリティ・ショー。
まだ観たことのない人は、ぜひ観て欲しい。
世界に存在感を示す日本の女性たち
つまんないなんて変じゃない?
全部同じ顔なんて変じゃない?
キレイキレイしすぎ
個性はどこにある?
世界で存在感を示す、日本人の女性たちがいる。
有名なところでいうと、渡辺直美さん。
Instagramのフォロワー数は900万人に届こうとしている、
日本屈指のインフルエンサーだ。
長年に渡る日本人女性に対する固定観念に、果敢に挑む姿勢が話題となり、
米タイム誌の「インターネットで最も影響力のある25人(2018年)」に選出されている。
ちなみに2019年の25人に選出されているアリアナ・グランデさんには、
ハリセンボンの近藤春菜さんとのこんなエピソードがある。
公共の電波で人の容姿をネタする、はそろそろやめよう。
渡辺直美さんの他にも、世界に存在感を示す日本の女性たちがいる。
ガールズバンド『CHAI』だ。
NewsPicksの記事から引用する。
2016年には、当時の代表曲がノンプロモーションながらSpotifyUKチャートTOP50に異例のランクイン。
昨年は、ファーストアルバムが世界で最も影響力のある音楽メディア「Pitchfork」のThe Best Rock Album 2018に選出される快挙を成し遂げた。
海外でもライブツアーを行い、アメリカでの公演には、ローリング・ストーン誌やCNNなど、大手メディアも取材に訪れた。
今、世界で最も注目されている日本人アーティストと言っても過言ではない。
「コンプレックスはアートなり」をコンセプトに掲げて活動している彼女たち。
彼女たちもまた渡辺直美さんと同じように、
「ありのままの、自分を愛する」ことの大切さを多くの人に伝える存在だ。
先ほど引用したのは、彼女たちの曲『N.E.O』の歌詞。
演奏技術の高さにも驚かされる。
彼女たちの強烈なメッセージが、高い演奏技術と見事に融合している。
今後も注目できるバンドのひとつだろう。
おわりに
今後、彼女たちに続いて
世界に存在感を示す日本人女性が出てきて欲しいと思う(もちろん、男性も)。
そして、多くの人が「想像力を欠如」させない、
そんな社会になっていけばよいと思う。
本日はここまで。
<引用>
「世界に通用する…」/ミス・ユニバース・ジャパン