【夏の風物詩】「24時間テレビ」を批判することに意味はあるのか?

 

だから、何事においても集団じゃなく

個人を見るように心がけてる。

 

愛は地球を救うのか。

 

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日本テレビの24時間テレビ。

僕は元々、地上波のテレビをあまり見ない。

そういう理由からでもあるが、

24時間テレビをあまり好んで観ることはない。

 

さて、毎年この番組が放送されるとよく、

こういう批判的な意見を目にする。

 

・出演者がギャラをもらうのはおかしい

・障害者を見世物にしている

 

うん。言いたいことは分かる。

どちらかと言えば、僕は地上波のテレビがあまり好きではないし、

むしろ、嫌っている方だといえる。

その上で言わせて欲しい。

 

上記のようなことで24時間テレビを批判している人に対して、

 

次のことを冷静になって考えて欲しい。

 

「その批判に、意味はあるのか?」

 

「意思が尊重される」という誤解

 

はじめに、次の意見について考える。

「出演者がギャラをもらうのはおかしい」。

 

この意見、分からなくはないんだけど、

出演者の方たちも、仕事だからね。

 

「仕事だから」というのは、

「お金を稼ぐ必要がある」という意味ではない。

「仕事を、断ることができない」という意味だ。

多くの芸能人は、芸能事務所という「会社」に勤めているようなもの。

 

想像して欲しい。

芸能人がみんな、仕事を選べると思うのか?

という点を。

 

「嫌だから、出演を拒否する」

それができる芸能人がどれだけいるだろうか。

それこそ、24時間テレビに出演拒否していると言われている芸能人は、

殆どが大御所と言われるような方ばかりだろう。

  

出演されてる方の中にも、

「出演はあまり乗り気ではない」方もいると、僕は思う。

  

素直に受け容れない人たち

 

次に、この意見について。

「障害者を見世物にしている」。

 

個人的に、この意見が一番キツいというか、

「いや、その発言が最も差別的なんだよ」と思う。

 

確かに、演出に過度なものを感じることはある。

僕も正直、障害者の方を取り上げるときにありがちな

再現映像が、好きではない。

 

でも、

「広く世間に、知ってもらう」

この点は、素直に受け容れるべき。

 

そのこと自体に意味があるのに、それを差し置いて

「見世物にしている」というのは、違うと思う。

 

全てがそうだとは言い切れないが、

障害者の方ご自身や、そのご家族の方たちは、

葛藤のなかで出演を決意されたと思う。

 

上記のリンクは参考になった。少し引用する。

 

障害者や家族は世の中の偏見に苦しんでいる。偏見を無くすためには、一般的にも広く障害のことを知らしめなければいけない。そして啓蒙と理解が進むことを期待している。

 

障害者支援などの活動をしていれば分かることだが、障害者は、日々、好奇の目に晒されている。だから、押し付け、お涙ちょうだい、見世物などと評するのは、失礼極まりなく大きなお世話なのである。

 

この部分に関してはその通りだと思う。

 

とはいえ、気になる部分もある。

「(自分で(チャリティ活動を)できないのであれば、批判するべきでない」

の部分。

 

ここはかなり重要なんだけど、

 

「何にもやらない奴が、批判をすべきではない」

というのは、間違っている。

「批判をする権利」は、誰にでも等しくあるから。

 

一応、誤解のないように改めてお伝えすると、

この記事は、

「批判」それ自体を批判しているわけではない。

 

「その批判に、意味はあるのか?」

という点を考えて欲しいということだ。

 

そのことを考えれば、間違っても

「障害者を見世物にしている」

なんて発言は、有益だとはいいづらい。

「演出が過剰だと思うので、抑えた方がいいと思う」

こういった意見なら、まだ建設的だとは思う。

 


今日、姉と買い物に出たときに、

姉はレジの黄色い募金箱に500円玉を入れた。

続けて僕も手元の100円玉を入れた。

帰りの車の中で姉は、番組で見た感動的な場面について聞かせてくれた。

一瞬ぼくは「ああ、テレビ局の過剰な演出があったんだろうな」

考えてしまったが、直後にその思考を恥じて、それからは話に耳を傾けた。

 

経過がどうであれ、

・ある人たちが、葛藤のなか出演を決意したこと

・姉が、それに心を動かされたこと

・僕もまた、安易な批判をする側に身を置きやすいことに気づけたこと

 

こういった「事実」がある。

それだけで、十分ではないだろうか。 

 

おわりに

 

というわけで、今日はこの辺にしておく。

 

最後に補足:

「出演の可否を意思表示できない障害者もいるのではないか」

という点については、この記事が参考になった。

  

なお、今年の24時間テレビはトータル30分くらいは見たと思う。

番組を擁護する気はないけど、毎年の批判の多さには驚く。

みんな本当に余裕があるな、と思う。

自分の時間を大切にしよう。

 

 

本日はここまで。 

 

 

<引用>

「だから…」/セイ・P・アサギリ(VA-11 Hall-A)