【N64】『ゴールデンアイ007』はなぜ色褪せない名作なのか(序)

 

振動パックでしびれちゃう!

 

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NINTENDO64専用ソフト「ゴールデンアイ 007」。

発売から20年経った現在も、色褪せることのない名作。

ウチではまだまだ現役で、いまでもときおり友人とプレイする。

 

本エントリでは、このゴールデンアイ007の

「マルチプレイ」にスポットを当てる。

  

シングルプレイについてはこちら

 

 

 

ゴールデンアイ007の魅力

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最大の魅力は何か。

それは「シンプル」。これにつきる。

 

「選択肢」から解放されることで得られる”自由”

「最近のFPSはリアルになりすぎている」。

以前、ゴールデンアイについて友人と話しているとき、

そんな話になった。

「リアルになりすぎている」とはどういうことか。

 

近年のFPSゲーム(2000年~現在)とゴールデンアイ(1997年)とを比較して、

異なる点のひとつとして挙げられるのが、

「作中で登場する武器が、実在するものか、そうでないものか?」

という点。

 

64のゴールデンアイでは、

ミッションモード(1人プレイ)と対戦モード合わせて、

武器はおよそ27種類。それらは、

「モチーフとした武器はあるが、基本的には架空の武器」だ。

 

 

 

武器について

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武器の分類と、作中で代表的な武器の名前は下記の通り。

 

・拳銃(PP7、DD44、マグナム銃など)

・短機関銃(KLOBB、ZMGなど)

・小銃/自動小銃(KF7 SOVIET、AR33、RC-P90、スナイパーライフルなど)

・散弾銃(ショットガン)

・重火器(グレネードランチャー、ロケットランチャー)

・爆弾(手りゅう弾、リモコン式爆弾など)

  

これら、ゴールデンアイに登場する武器は、

「同じ分類の武器において、性能差がはっきりしている」

という特徴がある。

 

この「性能差がはっきりしていること」ことについて、

マルチプレイ(対戦モード)の観点から考える。

 

ゴールデンアイでは、マルチプレイで登場する武器を1つずつ個別に選ぶことができない。「ピストル」「重兵器」など、カテゴリで選ぶことしかできない。

※一部例外がある。ロケットランチャーというカテゴリを選ぶと、その他の自動小銃などが登場する。

 

性能差がはっきりしていて、かつ、選択肢が少ない。

そのため、勝つための戦術はシンプルだ。

「より強力な武器を手にすること」である。

 

例えばマルチプレイの武器で「ピストル系」を選んだ場合、

マグナム銃を手にした者が圧倒的に有利である。

身体に当たれば体力ゲージの半分ほど、ヘッドショットすれば1発で相手を即死させることができる。

連射性能の低さが欠点だが、その欠点を補って余りある威力がある。

 

プレイヤーは、選択肢から解放される。

自身の体格や周りの地形によって適した武器を選択する、といった煩わしさとは無縁なのだ。 

 

 

 

偏ったゲームバランス

はっきり言うと、マルチプレイのゲームバランスは偏っている。

多少のスキルの差なら、武器の性能差でカバーできてしまう。

そういう意味では、武器はマリオカートのアイテムに少し似ている。

マリオカートでは、アイテム「スター」や「イナズマ(サンダー)」を使うことで、大逆転を狙える。

※アイテムの効果の大きさは、特にSFCのマリオカートで顕著である。

 

ゲームの開始時に取るべき行動は

「カテゴリ内で最強の武器を、相手より先に手にすること」

である。

カテゴリがピストルであれば、マグナム銃を。

カテゴリがロケットランチャーであれば、ロケットランチャーを手にするといったように。

マルチプレイでは、プレイヤーはランダムでマップ上に出現する。

このランダム性もバランスを偏らせている。

スタート地点で勝敗が決まることはザラにある。

 

カテゴリ内最強の武器は、多くの場合1つのステージに2箇所配置される。

プレイヤーには、自身のスタート地点と武器の場所を把握することが求められる。

 

開始時に取るべき行動がもう一つある。

防弾チョッキの獲得である。

これも最強の武器と同様、多くの場合1つのステージに2箇所配置される。

 

防弾チョッキ問題

 

シングルプレイ同様、マルチプレイには防具として「防弾チョッキ」が登場する。

防弾チョッキには下記の性質がある。

 

・防弾チョッキを獲得した後に一定時間が経過すると、獲得地点に防弾チョッキが再出現する。

・防弾チョッキを装備しており、かつ、その防弾チョッキが被弾していない場合、再度獲得することはできない。

・獲得前の防弾チョッキは、銃弾を数発撃ち込むことで破壊することができる。

・獲得前の防弾チョッキに銃弾を撃ち込むと、防弾チョッキの耐久力が減る。

・一定以上の銃弾を撃ち込むことで、その防弾チョッキを獲得できなくすることができる(その場には残る)。

・前述の防弾チョッキを破壊すれば、一定時間語に防弾チョッキは再出現する。

・防弾チョッキの再出現位置は「破壊された場所」となる。

 

防弾チョッキに関する戦術の一例としては

A:相手に取らせないように、防弾チョッキ周りで待ち伏せる

B:相手に取らせないように中途半端に破壊する

C:防弾チョッキの出現位置を調整する

などがある。

 

A:相手に取らせないように、防弾チョッキ周りで待ち伏せる

には注意が必要である。

防弾チョッキ周りで待ち伏せていても、自身が防弾チョッキを装備しており、

その耐久性が最大(=被弾していない)の場合は、防弾チョッキの再獲得はできない。

相手がこちらを一切攻撃せずに防弾チョッキを取りにきた場合には、相手を殺すこと以外に防弾チョッキの獲得を阻止することはできない。

(ただし、爆風を起こすことができる武器が手持ちにある場合には、その武器で自身の防弾チョッキに少量のダメージを与えておいて、防弾チョッキを再獲得できる状態で待ち伏せることができる)

 

B:相手に取らせないように中途半端に破壊する

も同様に、注意が必要である。

この戦術が有効なのは、

・自身が防弾チョッキを装備しており

かつ

・1箇所にのみ防弾チョッキが出現するステージであること

の状況下である。

相手が2箇所目で防弾チョッキを確保している場合、自分に近い防弾チョッキを破壊することはリスクとなる。 

 

C:防弾チョッキの出現位置を調整する

はあまり積極的に使うことはないが、相手が防弾チョッキを軸とした戦い方(例えば、防弾チョッキの耐久力が十分に残っている状況下でしか銃撃を仕掛けてこない場合など)をしている場合には、相手に悟られないように、防弾チョッキの場所をずらし、防弾チョッキの獲得に関わる攻防に役立つこともある。

 

 

 

プレイヤーがルールをつくる

偏ったゲームバランスも、数少ない設定項目や、プレイヤー同士の合意で調整することは可能である。

一例として

 

・ハンディキャップ機能の使用

・丸腰の相手を銃撃することの禁止

・防弾チョッキの一定個数以上の獲得禁止(先述の「防弾チョッキの中途半端な破壊」をする)

 

などである。

「黄金銃」という、防弾チョッキを装備した相手すら一発の銃弾で仕留める武器が登場するが、この武器カテゴリを選択すると途端に「黄金銃取りゲー」と化してしまうが、そういったときには設定を変更してみよう。

 

オートエイムをOFFにする「自動照準OFF」。

Rボタンを押したときの照準表示をOFFにする「照準OFF」。

 

黄金銃、当たらない。

 

相手の黄金銃をかいくぐり、他の銃で相手を仕留めるといったことも可能である。

 

ほんの一例だが、作りがシンプルな分、ローカルなルールひとつ、

設定ひとつでバランスを調整することが可能になるのだ。

 

さあ、お家の64を起動しよう。

カセット半挿しは禁止やで。

 

ゲッダン。

 

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